よく経済ニュース、経済解説で織り込み済みって言葉を聞きますよね?
織り込み済みって何なの?意味がわからない!
って人が多くいると思います。
今回はこの『織り込み済み』について解説していきます。
ざっくり要約
- 株価の急変はバズると同じ
- 投資家は先行データを見ている
- ギャップが株価を動かす
- まとめ
株価の急変はバズると同じ
人は『びっくり』すると行動を起こす
まずは、株価が変動するしくみについておさらいしましょう。
ここで突然ですが、『バズるネタ』ってどんなネタでしょうか?
- YouTuberがスクランブル交差点で寝る
- 多摩川からアザラシが出る
- 政治家が差別発言をする
・・・などなど、様々なものがあると思います。
これらのネタは、予想外の出来事に対して、びっくりして内容を確認したくなるからバズりますよね?
逆に、普通の出来事では全然バズりません。
- YouTuberが家のベッドで寝る
- 水族館にアザラシがいる
- 政治家が真面目な発言をする
これは、株価でも全く同じことが言えます。
昨日まで想定してなかった事が起こるから株価が急騰、急落するのです。
投資家は先行データを見ている
投資家は利益を出すために常に先を予測しながら投資をします。
そのため、経済に関わる様々な数字を見ています。
例えば、利上げが話題になれば、中央銀行の動きが気になるのでインフレ率をチェックし、
物価の上がり具合を示すCPIを見ます。
※これらの理由がわからない人は経済のしくみ特集で勉強しましょう。
ギャップが株価を動かす
予想外のことがなく普通な状態では 株がバズらないので株価はそこまで動きません。
予想外のグッドニュースが出れば 株がバズって買い注文が殺到し急騰します。
逆に予想外のバットニュースが出れば 株がバズって売り注文が殺到し急落します
つまり、想定していた事態とギャップがあるから株が動くのです。
例えば、先日のCPI発表直後では予想外のインフレ率であり 株価は下がりました。
しかし、その後のCPI発表時点では今回は0.75%の利上げになる、とみんなが予測していたのです。
そのためFOMCの開催前にはすでに0.75%利上げした株価となっていたわけです。
そしてFOMCは市場の予測通り0.75%の利上げを発表しました。
これがすでに予想されていた数値と同じ結果だったために織り込み済み(想定済み)と呼ばれていたのです。
市場の想定していた事態とはギャップが少なかったためにFOMCの開催前の株価からの急落は起こりませんでした。(結局下がりましたが……。)
いかがでしたか? 利上げが起こっても必ずしもネガティブな市場にならないのは
こういった「想定されていた」事例が起こることもあるからです。
市場の雰囲気や想定される景気の情報をいち早く察知することで株価の上下の予測がつけられるようになります。
今後も経済的な興味深いトピックがあれば紹介していきます。
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