投資初心者の中には2倍とか3倍の値動きするETFだとか、インバースとか聞いてワクワクしちゃう人多そうな印象です。
私はこれを薦めません。
なぜなら、パフォーマンスが悪いからです。
今回はその理由を解説します。
インバース、レバレッジETFを薦めない理由
ざっくり要約
- 倍率通りに動くのは当日だけ
- 当日以降はパフォーマンスが乖離
- レバレッジ商品は長期で負ける
- インバース商品はほぼ負ける
- ダブルインバースは地獄のETF
レバレッジETF
レバレッジETFは、数字通りの倍率に動くのは当日だけです。
2日目以降は同じ期間での上げ幅と剥離します。
それをなぜかを説明します。
計算してみよう
10000円の株を買ったとして、1日目にX%変動し、2日目にY%変動した事を想定します。
普通に買った場合、2日目の終値は
10000x(1+X/100)x(1+Y/100)
で計算できます。
これを展開すると、
10000(1+Y/100+X/100+XY/10000)
になり、
10000+100Y+100X+XY
となります。
次に、これをダブルETFで購入したとします。
そうすると、2日目の終値は
10000x(1+2X/100)x(1+2Y/100)
で計算できます。
これを展開すると、
10000(1+2Y/100+2X/100+4XY/10000)
10000+200Y+200X+4XY
となります。
ここで、ダブルと、普通に買った時の差額を計算しましょう。
ダブルETF-普通を計算すると、
(10000+200Y+200X+4XY)-(10000+100Y+100X+XY)
=100Y+100X+3XY
=100X+(100+3X)Y
これが差額となります。
ここで考えてみましょう。
XYどちらもプラスだった場合は間違いなく儲かるでしょう。
ただ、プラスだけの相場なんて有り得ません。
マイナスな日もあるはずです。
1日目が+1%、2日目が-1%だとしましょう。
その場合は、Xが1、Yが-1となります。
だとすると、
100×1+(100+3×1)x(-1)
=100-(100+3)
=-3
となります。
この差がパフォーマンスの差を生むのです。
この式から分かる通り、上げ幅が大きな後で大きく下落するとかなりパフォーマンスが落ちます。
例えば、1日目に5%上がって次の日に5%下がる事を考えてみましょう。
100×5+(100+5×1)x(-5)
=500-5×105
=-25
つまり、ボラティリティが高い時にダブルETFはかなり減価していく事が分かります。
ちょうど今みたいな相場の時、ナスダックを普通に持ってる人と、レバナスを持ってる人では損害額が違うのです。
また、ダブルがトリプルになるとさらに極悪になります。
この怖さ分かりますよね?
レバレッジETFの怖さのまとめ
レバレッジETFの怖さをまとめると以下の通り。
- 上がり続ける相場以外は損をする
- 上下に動く相場で長く持てば持つほど損
- ボラティリティが大きい相場では地獄
あなたはこの事実を知ってもなおレバレッジ商品を持ち続けますか?
インバースETF
長期で必ず負ける
まず、超長期で見て世界の株価は上昇し続けています。
超長期で見ると貨幣の価値は下がり続けるため当然株価は上がっていくからです。
まず私たちはこの大きな波に乗り続けてる事を理解しないといけません。
だから、長期投資は分散すれば勝てると言われているのはこの事が理由です。
つまり、インバースETFは長期で必ず負けるのです。
長期で必ず負ける商品である事を肝に銘じてください。
ダブルインバースは地獄の商品
先ほど説明した通り、レバレッジ商品は最悪です。
この最悪なレバレッジ商品と、長期で必ず負けるインバースが合体したのがダブルインバースです。
もはやキングボンビー並みの悪どさです。
下げ相場は上げ相場に比べて短いです。
つまり、インバース商品はほとんど損しています。
この商品をダブルにしたらダメなことは分かりますよね?
まとめ
レバレッジ商品や、インバース商品の悪どさがよくご理解いただけたでしょうか?
2倍、3倍とか言われると、ときめいちゃう気持ち分かります。
界王拳も、倍率が高い方がワクワクします。
しかし、この商品はどうしても皆様にオススメできません。
痛い目にあって理解するという方法はありますがかなり痛い思いをするので、できれば買わない方がいいと思います。
それでも買いたい人は自己責任で。
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