業界(セクター)ごとに買い時期、売り時期があります。
これは、金利の上げ下げに大きく影響されて強い時期や弱い時期の波が発生するからです。
つまり、金利の局面を理解できていれば次は何の業界が強くなりそうか予測できるのです。
次に何が強くなるか分かれば事前に仕込んで利益を出せそうですよね?
今回は景気とセクターの関係を解説します。
ざっくり要約
- 金利の変動はなぜ起こる
- 投資すべき株のローテーション
- 投資家は常に先を見ろ
- まとめ
金利の変動はなぜ起こる
インフレ率を安定化する
以前投稿した経済の仕組みで解説しましたが、中央銀行は、インフレ、デフレを制御するために金利を制御しています。
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経済の仕組み1
経済の仕組み2
経済の仕組み3
投資すべき株のローテーション
景気が好調になり、利上げ開始局面
世の中の消費が増えインフレが始まると、利上げが開始されます。
このような時期は消費が伸びてきており、化学、パルプ製品の消費が増えます。消費が好調なので値上げでき、化学業界が儲かります。
この時期は今後の好景気に向けて設備投資などが増えるので、重工業などが買いです。
また、相対的に伸びが小さい生活必需品、インフラは売りになります。
インフレ、金利上げ局面
金利が上がってきてるがまだ景気が良い時はどうでしょうか。
住宅、金融は今は絶好調になっていると思います。
住宅は今後 金利上げでキツイ状況になりそうなのは予測できます。そのため住宅は金利上げがキツくなって需要が先細りする前に売りです。
また金融も利上げにより返せない人が出る前に売りです。
好景気で需要が増え続けると、素材、エネルギーの争奪戦が始まり価格が高騰します。
そのため、素材、エネルギー株は買いです。
インフレの頭打ち+金利上げ完了局面
かなり物価が上がり、中央銀行は金利上げを最大限まで上げました。
こんな時は、エネルギー価格、素材価格が高騰してくるので、鉱業や、石油採掘業が儲かります。
ただし、ここが景気のピークとなりここから不景気が始まります。
安くなった債券を買うのも良いですね。
デフレの始まり、様子見局面
化学・パルプは、素材の高騰、需要の低下により利益が圧迫されてキツくなるので売りです。
消費が落ち込み、素材、エネルギーの価格が将来下落することが予測されます。そうなるとこれらの株の利益率が悪くなりますので売り始めます。
重工業も不景気により今後仕事が減るので売りです。
利上げによりインフレが終わると、金価格が下がるので利上げが最大になる前に金も売りです。
不景気では基本的に最低限必要なものしか消費されなくなります。
そのため、好景気で安く放置されてきた生活必需品、ヘルスケア、インフラ株など買い始めましょう。
デフレの悪化、金利下げ開始局面
世の中に悲観論が出始め、不景気を感じ始めます。もはや景気は悪くなる一方であり、皆が悲観的です。
そんな中ついに利下げが始まります。
ハイテク、グロース株は利上げで散々でしたが、利下げが始まれば魅力が出てくるので高成長株は買いです。
金融株も安くなっています。今後利下げによって長短金利差が大きくなるので買いになります。
住宅株も安くなっています。今後利下げによってお金が借りやすくなり需要が増えるので買いです。
デフレ下げ止まり、金利下げ完了局面
景気に底が見えてきて、利下げも終わりました。
この後、景気が回復しそうです。
今後消費も増えそうなので、化学、パルプ株が買いになります。
まとめ
このような循環があると理解しながら投資すれば、何を利益確定し、次に何に資金を移すか方針が立てられます。
しかし、今回のコロナ相場は極端に金融緩和し、金融引き締めがインフレがひどくなってから始まったので利上げが始まるべき時に始まっていません。
インフレを止めるために一気に利上げするので、もう既に不景気の一歩手前まできている気がします。
既にエネルギーのセクターが好調な時期も過ぎようとしてるので次は生活必需品、インフラのターンが来ていると思われます。
今の状況を見ながら「買い」を見極め、柔軟に戦略を立てながら楽しく投資していきましょう。
今後も興味深い経済トピックがありましたら紹介いたします。
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