2022年8月25日に発表されたドイツのifo企業景況感指数を紹介します。
2022年8月25日 ifo企業景況感指数
ざっくり要約
- 8月ifo景況指数は、88.5ポイント
- 7月の88.7ポイントから低下
- 第3四半期はドイツ経済全体が縮小すると予想
8月ifo景況指数 結果
概要
ifo景況指数は8月に88.5ポイントとなり、7月の88.7ポイントから低下した。
企業の現在のビジネスに対する満足度はやや低く、今後数ヶ月の見通しについても強い悲観的な見方に変わりはない。
企業の不確実性は依然として高く、第3四半期はドイツ経済全体が縮小すると予想されている。
製造業
- 製造業の指数は横ばい
- 企業は現状をより悪いと評価する一方で、期待はそれほど悲観的ではなかった
- 受注残は再びわずかに減少
- 化学業界は深刻な問題を報告
【補足】
化学業界は、ロシアによる天然ガス供給停止の影響により生産がストップせざるを得ない状況にあります。
また、干ばつにより工業用水が足りずに生産を落とさざるを得ません。
こういった影響でドイツの化学業界は大打撃を受けそうです。
また、供給不足によるインフレを招くかもしれません。
サービス業
- 前月の大幅な落ち込みからやや回復
- 企業は現状をより悪いと評価する一方で、期待はそれほど悲観的ではなかった
- 企業の現状判断は、悲観的な見方に変わりはないが、やや良好である
- 観光業はやや持ち直したが、接客業はかなりの悪化が予想される
貿易部門
- 貿易部門は、下降線をたどっている
- 景気が良いとする企業はますます少なくなり、その期待も依然として極めて悲観的である
- 多くの企業は、高いインフレがビジネスの足を引っ張る
- コスト増による値上げも避けられないというジレンマに陥っている
建設業
- 建設業の景況感は改善した
- 企業の現状認識はやや良好
- 今後数ヶ月の見通しについても悲観的な見方はやや薄らいだ。
まとめ
- 製造業 横ばい、化学業界ヤバい
- サービス業 大幅に悪化
- 貿易 悪化
- 建設業 やや良好
全体で見ると景気後退局面に入りかけているように見えます。
さまざまなデータで景気後退の予兆が見えてきたので、厳しい相場がそのうちありそうです。
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