経済って勉強したいんだけど、何から勉強したら良いか分からないという人もいると思います。
今回の経済の仕組みシリーズを読めば、経済の全体のイメージができ、今起こってる事を理解しやすくなると思います。
本日はバブルと恐慌ついて説明します。
前回の【勉強しよう!】経済のしくみ1では、経済とクレジットの説明をしています。
前回の記事を読んでからの方がより理解しやすいので、ぜひ先に読んでくださいね。
ざっくり要約
- バブルはなぜ起こるのか
- 恐慌はなぜ起こるのか
- まとめ
バブルはなぜ起こるのか
経済のサイクルとクレジット
金利の上下によって好景気と不景気のサイクルを繰り返していますが、このサイクルは前回の景気の底より次回の景気の底の方が高くなります。
これはなぜなんでしょうか?
これは、人は借金を減らすよりも消費を増やす傾向があるからです。
例えば、景気が良い時にたくさん借金をして消費をしますが、不景気な時は消費を減らしますが借金をあまり減らさない傾向があります。
投資やビジネスで収入が増え続けているのであれば、借金を減らすよりも、借金をして投資やビジネスを拡大させて収入を増大させる方が得策だからです。
市場のクレジットが次々と増大することで、需要がどんどん増えて様々なものが値上がりしていきます。
そのような状態が続くと人はお金を借りてビジネスを拡大すれば資産がどんどん増えていくと信じ、さらに値段が上がっていきます。
この傾向が社会に充満してくるとバブルと呼びます。
経済サイクルの頂点
収入が借金が増えるスピードより速く増える状況は長続きせず、いつかは終わりを迎えます。
どこかのタイミングで収入より借金が増えるスピードが大きくなる瞬間が来ます。
この瞬間が経済サイクルの頂点です。
これを実際の考え方で言い換えると、債務が増大しているけど、GDPが増えているときは大丈夫です。借金を増やしても収入が増えてますから。
ただし、債務が増大しているけど、GDPの伸びが鈍化してきたとか、前年より悪くなったとか言い始めたらそこが頂点かもしれないという事です。
恐慌はなぜ起こるのか
債務負担増大が恐慌を生む
投資やビジネスからの収入よりも借金の支払いが高くなった時、これ以上借金できませんので、消費を減らすしかありません。
消費が減れば他の人の収入が減ります。収入が減ればさらに借金の支払いがキツくなり、消費が一段と減ります。
このような場合は利子を下げても効果がありません。
すでに耐えきれないほどの債務が発生しており、借りる側はさらにお金を借りることはできません。
このような悪循環は、金利でコントロールができる景気後退とは全く違います。
単純な金利操作では制御が効かないので止まりません。
信じていた資産の価値が消滅
そのうちお金が返せれない人が資産を売り始めます。しかし、資産を売ろうにも買う人が居ません。
だってみんなお金がないし、これから価値が下がりそうなものを買おうしません。
需要がないけど売る人が過剰に出るため資産価格の下落が止まりません。つまり暴落が始まります。
これまで資産だと信じていた物の価値は泡のように消えてしまったのです。
銀行の破綻
資産だと信じていた物が価値が無くなるとお金を返す事が出来ない人が多発します。
そうなると銀行の経営が厳しくなり、それを不安に思った人々が預けたお金を引き出しに来ます。
銀行は致命的なキャッシュ不足となり、ついには破綻してしまう銀行が出てしまいます。
街に失業者があふれる
モノ、サービス、資産が売れず稼ぐことのできない企業は仕事が無くなり、雇用を維持することが難しくなります。
こうなると、社員を減らして経営を立て直さざるを得ません。つまり、リストラの嵐が吹き荒れるのです。
リストラで立て直せられれば良いですが、最悪の場合倒産してしまいます。
街には失業者があふれ、経済的に困窮する人が増えます。
そんな状況では、さらに消費が落ち込み、デフレーションが止まりません。
さて、このような絶望的な状況をどう立て直せば良いでしょうか?
まとめ
話が長くなったのでここで一旦終わります。
今回の記事を読むことでバブルと恐慌を理解できたと思います。
今の状況はどうでしょうか?
耐えきれないほどに債務が増大し、経済成長率が鈍化してきていると聞こえてきたら、大きな変化の前兆かもしれません。
常に先を見て何が起こるかを予測し、人任せにせず自分の頭で考え行動する事で資産を守りながら育てましょう。
次回の経済の仕組み3では、恐慌が起こってしまったらどうやって立ち直っていくかを解説します。
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