2022年12月14日に発表された、FOMCの政策金利について紹介いたします。
ざっくり要約
- 今回の会議で政策金利を0.5%上昇(政策金利が4.25~4.50%になる)
12月FOMC決定事項
政策金利を0.5%上昇
11月のFOMCでの金利目標は、3.75〜4.00%でした。それに対して12月のFOMCでの金利目標は、4.25〜4.50%でした。
そのため、今回の金利上昇は0.5%となります。
連邦準備制度の証券保有の削減
変更はありません。
財務省証券、政府機関債および住宅ローン担保証券の保有量の削減を継続するとのことです。
全文
最近の指標では、消費と生産が緩やかに増加していることが示されています。
ここ数ヶ月、雇用の増加は堅調で、失業率は低水準にとどまっています。
インフレ率は、パンデミックに関連した需給の不均衡、食品・エネルギー価格の上昇、およびより広範な物価上昇圧力を反映して、高止まりしています。
ロシアの対ウクライナ戦争は甚大な人的・経済的苦境を引き起こしています。
この戦争と関連する事象はインフレ上昇圧力に寄与し、世界的な経済活動の重荷になっている。
当委員会は、インフレ・リスクに強く注意を払っている。
当委員会は、最大限の雇用とインフレ率2%を長期的に達成することを目指している。
これらの目標を支えるため、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを4-1/4から4-1/2に引き上げることを決定した。
当委員会は、インフレ率を長期的に2%に戻すのに十分な金融政策スタンスを達成するために、目標レンジの継続的な引き上げが適切であると予想しています。
将来の目標レンジの引き上げペースを決めるにあたり、当委員会は、金融政策の累積的な引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与えるラグ、経済・金融情勢を考慮します。
さらに、委員会は、5月に発表された「連邦準備制度のバランスシートの縮小計画」に記載されているように、財務省証券と政府機関債および政府機関モーゲージ担保証券の保有量の削減を継続する予定である。
委員会は、インフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしている。
金融政策の適切なスタンスを評価する上で、当委員会は、入ってくる情報が経済見通しに与える影響を引き続き監視する予定である。
委員会は、委員会の目標の達成を妨げる可能性のあるリスクが出現した場合、金融政策のスタンスを適宜調整する用意がある。
委員会の評価は、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融および国際情勢に関する読み物を含む幅広い情報を考慮に入れる。
今回のFOMCの考察
予想通り利上げ幅を0.5%に縮小いたしました。
今後利上げペースを下げると思いますが、次はいつまで、どこまで利上げするのかが焦点となります。
とっくに景気中立レベルを遥かに超える利上げがされており経済への悪影響は間違いないです。
この高金利が長く続けば間違いなく不景気になるでしょう。
今後考えるシナリオは下記の通り
- 【スタグフレーション】物価がなかなか下がらず利上げのターゲットがさらに高くなる。景気が悪いが利上げは続く
- 【景気後退】物価は順調に下がるとともに失業率も増え、景気後退入りし、利上げは終了する。
スタグフレーションパターンはかなりヤバい状態になるでしょうが、一つのシナリオとして持ちましょう。
アメリカが景気後退入りすれば、円高になり株安になるでしょう。
2023年は悲惨な決算を今後見ることになりそうですが、みんなが株を売りまくり、もうイヤだというタイミングで円でアメリカ株を買いましょう。
円高の恩恵と、株安をダブルで取れます。
円を握りしめて待ちましょう。
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