7月25日に発表されたIFO企業景況感指数について解説します。
ドイツの景気後退の兆し
ざっくり要約
- ifo景況指数は7月に88.6ポイント
- 製造業 景況感急落
- サービス業 景況感大幅に悪化
- 貿易 景況感急降下
- 建設業 景況感再び顕著に悪化
IFO景況指数の結果
概要
ifo景況指数は7月に88.6ポイントとなり、6月の92.2ポイント(季節調整済み)から低下し、2020年6月以来の最低値を記録しました。
企業は、今後数カ月でビジネスがより困難になると予想しています。
また、現状への満足度も低くなっています。
エネルギー価格の上昇とガス不足の危機が経済に重くのしかかっています。
これらの結果から、ドイツは景気後退の一歩手前にあることが分かります。
製造業
製造業では、景況感指数が急落。今後数カ月に関する悲観論は2020年4月以来の高水準に達した。
この悲観論は、ほぼすべての業種に及んでいる。
企業も現状を悪化と評価した。
新規受注は2年ぶりに微減となった。
サービス業
サービス業では、景況感指数が大幅に悪化しました。
特に企業の期待値の低下が顕著でありました。
観光業や接客業では、このところ楽観的な見方が多かったにもかかわらず、雰囲気が一変しました。
サービス業者は現在のビジネスをより悪いと評価しているが、この指標は依然として高い水準にある。
貿易
貿易では、この指標は再び急降下しました。
企業の現状に対する満足度は低いです。
また、今後数カ月間に対する懸念も強まっています。
現時点では、将来を楽観視している小売業は一つもないです。
建設業
前月に一時的に回復した建設業の景況感は、再び顕著に悪化しました。
現状に対する評価は、2016年4月以来の低水準に落ち込んでいます。
期待感も、深い悲観論が目立ちます。
まとめ
ヨーロッパの経済の中心であるドイツの景気後退が見えてきました。
さらにインフレが酷いので中央銀行は利上げをしてきます。これは景気後退のとどめの一撃になりそうです。
このまま行くと、ヨーロッパはインフレと、景気後退のダブルパンチでスタグフレーション入りをする可能性が非常に高いと思います。
スタグフレーションと言えばオイルショックの時代が有名です。
このような時代の相場を振り返ると今後の相場の参考になるかもしれませんね。
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